活動報告

咸臨丸子孫の会の活動や関連の催しについて報告します。
印は、会主催および会員対象の活動です。

2014年 ◎平成26年

11月30日
品川区立品川歴史館見学会と忘年会
特別展「品川から世界へ サムライ海を渡る ― 幕末明治の日本と外交使節団―」を、冨川武史学芸員の丁寧な解説を聞きながらじっくり見学した。参加者19名。その後、品川で忘年会を開いた。
 
10月4日
第22回戊辰役東軍殉難者慰霊祭
京都淀の妙教寺で開催。妙教寺を含む一帯は、豊臣秀吉の時代に淀殿が暮らした旧淀城があった場所で、境内には子爵榎本武揚揮毫の「戊辰之役東軍戦死者之碑」(明治40年建立)が建つ。法要は本堂において八番楳木(千両松)で戦死した新選組井上源三郎ご子孫の井上雅雄氏の祭文奉読で始まり、松井遠妙ご住職の読経の中で参加者全員が焼香をした。その後、鳥羽伏見の戦いの際本堂に打ち込まれた砲弾の痕について、ご住職から懇切丁寧な説明があった。
つづいて客殿にて松井遠妙師による記念講演「古地図でたどる鳥羽伏見淀の激戦」が行われ、その後、地元の淀みず車会により、現代までの「淀の歴史」の紙芝居が演じられた。最後に「戊辰之役東軍戦死者之碑」の前で天然理心流演武が奉納された。咸臨丸子孫の会からは4名が参加。
 
8月30日
神戸海軍操練所150年記念式典 
元治元(1864)年5月29日に開所された神戸海軍操練所の150年を記念して式典と航海を行った。神戸港中突堤に停泊した帆船「みらいへ」(もと「あこがれ」)にて式典を行い、藤本会長が操練所開設の意義と日本および神戸に与えた効果等を述べ、 ひきつづき同所を開設した勝海舟の玄孫である高山みな子さんが、自らの頭で考え責任を持って判断し行動できる若者を育てることは、現代の若者育成にも通ずると挨拶した。
その後、体験航海に出航し、操練所沖において総員で登舷礼を行ったのち、艦内見学、展帆・縮帆等を体験しつつ 2 時間のクルージングを楽しんだ。その後、神戸海軍操練所跡地に移動し献花を行った。参加総数12名。NHKや新聞各紙でも報道された(本ホームページ「報道記事」欄に掲載)。
勝海舟の私設「海軍塾」の頭取をつとめたといわれる坂本竜馬をはじめ近畿、西国の諸藩から秀才が集まり、幕府、旗本、外様等問わず、ひろく海の人材を養成することをめざした。入所者は500名近くに及び約200名が修業していった。開設に当たっては大阪城船手組 が付属され、藤本会長のご先祖様である大熊実次郎はじめ塩飽水主もかなり活躍したであろう。しかし政局の激変に神戸海軍操練所は翌年3月18日に廃止された。
「みらいへ」船上で藤本会長の開会挨拶
撮影=大倉信明
7月7日~12日
小笠原訪問2014
咸臨丸は、1862年(文久1~2年)、外国奉行水野筑後守忠徳を長とする開拓・調査団を乗せて小笠原諸島へ派遣された。通訳に中濱万次郎、艦長・小野友五郎麾下、塩飽水主が乗組んだ。このゆかりの地を訪れたいとの会員の希望があり、ほぼ2年をかけて小笠原村教育委員会と企画を練って実現した。
一行10名(うち会員8名)は、1000キロ、26時間の航海ののち父島・二見港に到着、小笠原村の“客人”として迎えられた。入港から出港までの4日間、教育委員会事務局のお世話になり、咸臨丸墓地、咸臨丸停泊地と比定される港内、開拓碑、旧入植地、日本軍戦跡など各地の見学、海上自衛隊父島基地分遣隊訪問、ナサニエル・セーボレーご子孫との交流、講演会聴講(安達裕之氏「寛文の唐船と咸臨丸」および 鶴岡明美氏の「幕末期に描かれた小笠原島」)、教育委員会にて資料閲覧と、子孫の会ならではの充実した遠征となった。小野友五郎ご子孫の姉妹はセーボレーさんご子孫と先祖同士が出会ってから152年ぶりの対面となった。また小笠原ならではの美しい自然を存分に満喫した。小笠原教育委員会の皆さまに心から感謝の意を表したい
咸臨丸墓地
撮影=大倉信明
奥村山上から二見港を望む 
撮影=大倉信明
二見港にて。咸臨丸停泊地を右手奥に見る。
撮影=小笠原村教育委員会事務局
4月26日
第16回咸臨丸フェスティバル(横須賀市浦賀)
汗ばむほどの好天のもと、旧住友重工(株)浦賀工場で開催された記念式典には オランダのアリエン・ファンデンベルグ全権公使、アメリカのドナ・ウェルトン政務担当公使ほか、 約160名が出席。 子孫の会からの参加者は、開陽丸子孫の会関係者など7名を含む27名。横須賀市吉田市長の式辞では、咸臨丸子孫の会の協力への謝意が表された。
今回は式典会場の中で日英併記の咸臨丸パネル展示が行われ、会員が説明員として対応にあたった。
3月1日
第16回総会
子孫の会発足20周年記念の総会は、東京・神宮前のクラブ水交で開催され、四国・広島・大阪・富士宮など遠来の方々を含め56名が出席した。
まず藤本増夫会長より、万延元年遣米使節子孫の会からのお祝いのスタンド花、塩飽史談会および咸臨丸とサラキ岬に夢みる会から寄せられた祝辞が披露された。議事は、昨年度活動報告・会計報告・監査報告、今年度活動計画案・予算案、役員交代案の5議案が諮られ、案どおり承認された。予算案に計上されたホームページのリニューアルについて活発な意見交換があり、有意義な総会となった。
昨秋以来準備され、出来上がったばかりの20周年記念の冊子『咸臨丸子孫の会20年の歩み』(非売品)が参加者全員に配られた。懇親会で和やかに歓談の後お開きとなった。
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