活動報告

咸臨丸子孫の会の活動や関連の催しについて報告します。
印は、会主催および会員対象の活動です。

2021年 ◎令和3年

7月22日(木)
咸臨丸が「ふね遺産」に認定

咸臨丸が、公益財団法人・日本船舶海洋工学会による第5回「ふね遺産」の一つに認定されました。
同学会は日本の船舶工学および海洋工学を代表する学会(1897年設立)で、2017年から普及・啓発活動として「ふね遺産」Ship Heritageを認定しています。咸臨丸はその第39号(非現存船第9号)に認定されました。
「ふね遺産」は、歴史的で、学術・技術的に価値のある船舟類およびその関連設備を認定するもので、これまで横浜市の帆船日本丸や横須賀市の旧浦賀船渠(株)のドックなどが認定されています。
 
 
4月16日(金)
徳川家臣団大会2021に参加

徳川みらい学会主催による「徳川家臣団大会2021」が、家康公の命日前日の4月16日に、静岡県グランシップ大ホールにて、万全の感染症対策のもとに開催されました。
この催しは2014年から始まり、「徳川の平和(パクス・トクガワーナ)」といわれる時代を築いた徳川家やその家臣たちの功績、徳川文化を継承してきた先人たちの智慧を広く伝えることを趣旨としています。
当日の参加者総数は351名。咸臨丸子孫の会からは木村摂津守と斉藤留蔵の子孫2名が参加しました。

講演に先立ち、徳川宗家19代・徳川家広氏の挨拶があり、「現在はいつコロナが終息するか分からず世の中がモヤモヤしているが、幕末もモヤモヤしていた。今の日本の状況は幕末と似ている。また大河ドラマ“青天を衝け”を見るにあたって、明治維新になって関東へ天皇家が移られ、その時初めて天皇家は富士山をご覧になったという視点から見てみるのも面白い」というお話が印象的でした。
各家臣団の紹介は、静岡に本部のある柳営会、牧之原開拓幕臣子孫の会以外は、スクリーン上での会長挨拶となりました。

講演の部は二部に分かれ、一部は虎屋文庫前文庫長の丸山良氏による「虎屋の歴史と注文記録~徳川家と渋沢家に関わる注文記録から~」でした。
虎屋の創業は1526年頃(室町時代)とされ、1586年の後陽成天皇のご在位から御所の御用を承った記録が残り、江戸時代になると、徳川光圀公や家茂公、慶喜公に虎屋の菓子が納められた記録もあります。有名な虎屋の羊羹の登場も江戸時代。渋沢栄一との縁も深いようで、複数の注文記録が残されているとともに、孫の回想録には、1904年に栄一が病で一時重態に陥った際に明治天皇よりお見舞いとして虎屋の菓子が贈られたことが書かれているそうです。

講演第二部は、渋沢資料館館長である井上潤氏による「近代日本社会の創造者 渋沢栄一の実像にせまる」でした。渋沢栄一は昨今大いに注目を集めている存在ですが、単なる実業家ではない企業倫理の実践者として、儒教精神(東洋文化)を貫いた人物として、社会貢献の先駆者として、高齢社会の模範生として生きた栄一の根底には「皆で豊かに」という思想があったそうです。現代の課題である災害からの復興や地方振興に関しても、「仁義道徳による行動が真の復興に繋がる」という栄一の思想から学ぶべきものが沢山あると感じた講演でもありました。

交流会は、今年も徳川慶喜公の屋敷跡である浮月楼にて、徳川宗家19代・家広氏や徳川みらい学会会長・小和田哲男静岡大学名誉教授もご出席のもと、万全の感染症対策を行いながら和やかに行われました。
 
             

2月
咸臨丸子孫の会 第23回総会

令和3年度(2021年)の総会は、コロナウィルス感染の緊急事態宣言を受けて例年のような総会開催は中止し、文書により実施しました。
文書による議決により、昨年度の活動報告・決算報告・監査報告、今年度の活動報告・予算案の全議案が過半数の賛同を得て、承認されました。

             

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